まだ名もなき書評Blog

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HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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SF民俗学漫画!『ランド』作者 山下 和美(講談社、2015/4/23)

先日紹介した『約束のネバーランド』は塀に囲まれ、『進撃の巨人』は壁に囲まれ、そして、今回紹介する『ランド』は山に囲まれた世界での物語である。

『ランド』では山の向こうはあの世と言われていて、一度行くと戻っては来れない。また、人は50歳の日には亡くなりあの世へと搬送されると言うルールがある。ある日、主人公の杏はあの世とこの世を行き来している少年に対して興味を持つ。山の向こうにはいったい何があるのか。

また、他の設定として四方の山の前には四ツ神様と言う神がいる。神様は24時間監視をしていて、夜に外を出歩くと殺されると言う。しかし我々が見ると誰かが意図的に配置しているようにしか見えない、この世界は第三者によって設計された実験的な世界、いわゆる箱庭なのであろう。また、一巻の最後では杏は山の向こうに大きなビルが立ち並ぶのを目撃してしまう。

最新巻ではあの世の世界の存在も明らかにはなって来ているが、『ランド』世界の真相は全く解明されていない。『ランド』の中の人々も平和に暮らしているので、この世界から逃げ出そうとは誰も思わないだろう。物語はどちらの方向に進むのだろうか。そして、この気持ちは現実世界を生きる我々にも通じることがあるのだと感じる。日々の生活に疑いを持ったり、もたなかったりしながら、しかし、真相を掴むことは出来ずに日々を生きている。今後の『ランド』の展開が楽しみである。
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